Discジャンキーズ-洋楽おすすめCDレビュー

おすすめの洋楽ロックの70~90年代を中心としたアルバムレビューと似ている曲を紹介するブログ

David Bowie デヴィッド・ボウイ/スケアリー・モンスターズ

スケアリー・モンスターズのレコーディングにはベルリン時代のパートナー、ブライアン・イーノは不参加でスタジオもベルリンから離れ新しいスタートを切った。

しかしここで何かの「終わり」を感じさせるアルバムであり、RCAとの契約も切れてボウイはその後しばらく充電期間に入ることになる。

スケアリー・モンスターズスケアリー・モンスターズ
デヴィッド・ボウイ

曲名リスト
1. イッツ・ノー・ゲーム (パート1)
2. アップ・ザ・ヒル・バックワーズ
3. スケアリー・モンスターズ (アンド・スーパー・クリープス)
4. アッシュズ・トゥ・アッシュズ
5. ファッション
6. ティーンエイジ・ワイルドライフ
7. スクリーム・ライク・ア・ベイビー
8. キングダム・カム
9. ビコーズ・ユアー・ヤング
10. イッツ・ノー・ゲーム (パート2)

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シルエットや影が革命を見ている
もう天国の自由の階段はない



オープニングの『イッツ・ノー・ゲーム(パート1)』の日本語のナレーションにいきなり驚かされる。



当初ボウイはこの曲を日本語で自分で歌おうとしたが、日本語の発音が難しいので断念して日本人女性のミチ・ヒロタ(※本名は廣田三知スパークスのキモノ・マイ・ハウスのジャケットの右側に写っている人で娘は女優の広田レオナ)に、日本的なフィーリングを出す為に強く直接的な表現にして欲しいとナレーションを頼んだら文章もアクセントも日本人が聴くと微妙でやたらと芝居がかっていてあやしい感じな仕上がりになった。

でもなんかソコが妙にインパクトがあって良い感じ。

現在では欧米のミュージシャンにとって日本語のナレーション=クールという風潮があるが、その先駆けとも言えそうだ。

タイトル曲の『スケアリー・モンスターズ』をはじめロバート・フリップの生真面目でエキセントリックなギターが大活躍でこのアルバムのサウンドの重要な核となっており『スケアリー・モンスターズ』の曲はその後のライブのレパートリーになる曲を多く含んでいる。

タイトル曲の『スケアリー・モンスターズ』の詞ではボウイの作品中何度か登場する正体のわからない「怪物」をテーマとしたものでエキセントリックさの中にもファンタジーを感じさせる作風。

彼女は風変わりな扉を開けた
僕達がが二度と閉められないその扉を



アルバムの中心となるのは、やはり初のヒット曲となった『スペイス・オディティ』のアンサーソング『アッシュズ・トゥ・アシュズ』でボウイのキャラクターのひとつ宇宙を漂う孤独な英雄「トム少佐」がただのジャンキーだったと言う自虐的な歌詞がファンに衝撃を与えた。

『アッシュズ・トゥ・アシュズ』のPVはその曲の世界を飛び出し芸術性のある独立した作品としても評価されその後のMTVブームを予感させる。(全英1位)

そしてもう1曲の核となるのが『ファッション』で、『フェイム』→『ゴールデン・イヤーズ』→と続く売れ線ディスコ路線。
これは次のアルバム『レッツ・ダンス』でピークを向かえることになる。

『ファッション』のメッセージは80年代よりもインターネットの普及で流行の移り変わりがさらに早くなった現代の方がよりリアリティがあるかも知れない。

マスコミや権威がある有名人の言動がたとえそれがどんなに薄っぺらで意味がないものでもいっせいにリモコンで操られているようにファッションの奴隷になって動いてしまう大衆。

PVでは冒頭のカーロス・アロマーのタバコを吸ったフリに始まり、ボウイのマイクスタンドにマイクがないのに唄ったフリ、ドラムのバスドラがないのに叩いたフリなど全てが誰かに操られてるかの様なやる気のないフリに終止している。

前半の『ファッション』までは、流れも曲の出来も素晴らしい。

しかしファンの間で隠れた名曲として知られる『ティーンエイジ・ワイルドライフ』はどうしても『ヒーローズ』の焼き直しに思えて仕方ない。

ザ・フーのピート・タウンゼントが参加した『ビコーズ・ユア・ヤング』、トム・ヴァーライン(テレヴィジョン)のカバー曲の『キングダム・カム』を含めその後の曲も引っかかるものがなくちょっと弱いが、それらもそれほど気にならないほど最後の『イッツ・ノー・ゲーム(パート2)』で締めくくる構成が見事だった。


『スケアリー・モンスターズ』はニューウェーブ全盛の時代に元祖ニューウェーブとして発表した感のある作品で面目躍如の久々の全英1位となった。

アルバム後半の曲がほとんど印象に残らないのは、その後のボウイのスランプを暗示しているような気がしてならない?

「新聞は書き立てるぞぅ!」
「しゃーらっぷ!」

思い切り余談だが、人気コミック、ジョジョの奇妙な冒険で『スケアリー・モンスターズ』って名前が、Dioのスタンドとして登場したのは妙に嬉しかった。

ジョジョの奇妙な冒険と洋楽ロック



☆試聴&ダウンロード

Scary Monsters - David Bowie





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デヴィッド・ボウイ/スケアリー・モンスターズ収録曲の動画



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